いつも側で君を感じるから。
「あ、そう。ま、言うだけタダだしな」
ムカつく…。一発殴ってやりたい。
握った拳に力が入る。
「じゃ、あんたが俺の女になる日を楽しみにしてっから」
笑いながら背を向けて去って行った。
四宮一輝…その自信はどこからくるの?
さっきはムカついて負けないなんて言っちゃったけど、いくら新くんと八雲さんが強くても、KINGと喧嘩したらどうなるかわからない。
一気に不安が襲ってきて、心臓がバクバクし始めた。
私がやめてと言ったって無駄だろうし…。
そんなことはわかってるけど、新くんに会って話がしたい。
気まずくなってる場合じゃないよね。
スマホを見ると、萌乃からメールが来ていた。
〝寝たら調子戻ってきた(笑)心配かけてごめんね、親が迎えに来てくれるから先に帰ってていーよ★〟
なんだ、そうだったんだ…。
でも元気になったみたいで良かった。
下校時間はとっくに過ぎていたので、校舎内は静かだった。