いつも側で君を感じるから。
「私、紺野くんの事は友達以上に思えないんだって気付いたの。だから断ったんだ」
「…そっか」
「うん…紺野くんは優しいしすごく良い人だけど、恋愛感情とは違くて」
みなみの真剣な表情を見て、焦りを感じた。
もしかして…。
「私ね…新のこと忘れられない…」
「…」
「この前公園で新と私が同じ境遇だから惹かれるんだって言われたけどやっぱり違う…それだけじゃない。新のことを幸せにしてあげたいって思うんだもん。そんな風に思うのは新だけだよ」
新くんと同じ境遇って…。
確か前に、二人は家庭環境が似てるっていうのを聞いたけど…何があるんだろう。
親が離婚してるとか…?
「…もう俺の事なんとも思ってないと思ってた」
「そんなわけないじゃん。…わがままだってわかってる。でも私にはやっぱり新しかいないの」
泣いてるのかみなみの声が震えている。