いつも側で君を感じるから。


そしてみなみが新くんに抱きついた。

それには思わず目を背けてしまった。

新くん…。

もう一度2人の方を見ると、新くんがみなみから離れていた。

「みなみ…悪い。今付き合ってるヤツがいるから」

「えっ…」

「だからお前の気持ちには応えらんねぇ」

「彼女…いたんだ」


みなみが半笑いでそうつぶやいたけど、すぐに顔色が悲しげに曇った。

気持ちが痛いほど伝わってきて、私まで苦しくなる。

新くんがちゃんと彼女いるって言ってくれて嬉しい反面、みなみを傷つけてしまった罪悪感もある。


「その子はさ…新の家の事知ってるの?」

「いや…」

「言ってないんだ?」

新くんが頷く。

私に何か隠してることがあるんだ…。

そしてそれはみなみには話せるのに、私には話せないことなんだね…。
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