いつも側で君を感じるから。
「えっあれって…みなみって子じゃない?」
萌乃が私に耳打ちする。
萌乃の視線の先を辿ってみると、少し離れた場所で誰かと談笑しているみなみの姿を見つけた。
やっぱり来てたんだ…。
「元カノが来るとかって…図々しくない~?」
「2人は友達なんだし、それはしょうがないよ」
笑っている私の顔を、萌乃は腑に落ちない顔で見る。
みなみを見ると、この前の教室での出来事を思い出してしまう。
少しでも新くんの近くにいたいんだろうな…。
するとみなみと目が合い、こっちに気づいて手を振ってきた。
「えー!りりたちも来てたんだぁ!?知らなかったよー!」
「うん、言ってなかったね…」
横を見ると、泉と萌乃があからさまに嫌そうな顔をしていた。
お弁当食べる仲なんだから、もうちょっとにこやかにしてーっとも思ったけど。
「ねぇ聞いた?新、特攻隊長に任命されたって」
「えっ特攻?」
「うん、すごくない?白龍に入ってまだ半年くらいなんでしょ?」
「そう…なんだ…」