いつも側で君を感じるから。
泉たちは「凄すぎる!」と興奮していたけど、私は素直に喜べなくて。
そんな私を不審に思ったのか、みなみが「どした?」と聞いてきた。
「あ…ううん!びっくりしただけっ」
「だよねー、まぁ喜ばしいことだしかっこいいけど、私は手放しで喜べないかなぁ」
「なんで…?」
「うん。特攻って何事にも一番最初に突っ込んでいくんでしょ?心配じゃん」
みなみが苦笑いしてるのを見て、私と同じ気持ちなんだと確信した。
新くんのこと大事に思ってるんだよね。
「あ!新の彼女とか…来てないのかな、なんか聞いてない?」
みなみが辺りをきょろきょろと見渡す。
「えっ彼女!?」
「うん。来てるって聞いたんだけど…。どんな子なのか見てみたいんだ」
〝私だよ〟なんて口に出せるはずがない。
泉と萌乃ももどかしそうにしている。
「私もわかんない…かな。てか寒いからなんか温かいの買ってくるよ!」