いつも側で君を感じるから。
しばらくして、突然私の元に新くんがやってきた。
メールの返信がなかったから来てくれないと思ったのに。
「今メール見たわ」
「あ、うんっ…」
白い特攻服も様になってきて、一段とかっこよく見える。
ふたりの間に、変な緊張感が漂う。
一緒にいた泉や先輩たちが気を利かせてその場から離れてくれた。
話したいことは沢山あるのに、いざ2人っきりになると緊張しちゃうな…。
すると、新くんが突然「ごめん」と謝ってきた。
「え?」
「この前の駅の事。俺…やっぱガキだよなぁ…」
その場にしゃがんでため息をついている。
「なんで謝るの?謝るのは私の方だよ、『内緒にしてほしい』なんて、変な事言ってごめんね…。私、新くんに釣り合う女の子じゃないって思ってて、自信なかったんだ」
「は?何言ってんの?釣り合う、合わないとかって誰が決めんの?」
下から私を見上げる新くんの顔は少し怒っていて、眉間に皺を寄せている。
「それは…」
「俺は周りがなんて言おうが関係ねぇよ、でもそれでりりが傷ついてんなら話は別だけど。誰かに何か言われた?」