いつも側で君を感じるから。
「私が全部悪いんだよ…」
新くんのことこんなに悩ませてたんだ…彼女失格じゃん。
愛しくて正面から強く抱きしめた。
「りり、それヤバイから」
「あっ、ごめん!痛かった!?」
バッと勢いよく離れると、「そういう意味じゃない、離れなくていい」と、再び新くんに抱きしめられた。
「可愛い。ホント好き」
耳元でそう囁かれ、私は新くんの背中に手を回し、ぎゅっと抱きしめ返した。
「新と…りり?」
その時、みなみの声がしたので咄嗟に新くんから離れた。
この状態を、どう説明すればいいんだろう。
でも、嘘をついてしまったことに変わりはない。
新くんもみなみに気づいて立ち上がる。
みなみは怪訝そうな表情で私たちの方に歩いてきた。
「2人…なんで…?」
もう隠すことはできない。
いつかは正直に話そうって思っていたし。
「この前言ってた彼女って…こいつのこと」