いつも側で君を感じるから。
「八雲さん、大丈夫ですか?手当てした方が…」
すると片手をぶんぶん振って「いらねー」と笑った。
「俺より新のこと手当てしてやったら?話したいこともあるでしょ、色々」
そう言って八雲さんは私を新くんの方へと連れて行く。
「大河…」
「りーちゃんには包み隠さず話せよ。この子はぜってぇ裏切らねーだろ」
私の事をチラッと見て、八雲さんは他の人達の所へ行ってしまった。
包み隠さず…話してくれるんだろうか。
隣にいる新くんの方を見ると、新くんもこっちを向いた。
「びっくりさせて悪い。殴んなきゃ気ぃすまなくて」
「ううん!それより新くんも手当てしなくて大丈夫!?」
「こんくらい平気。りりの方が傷ついてんじゃねーの?大河のヤロー…」
「うん。された時はショックだったけど…もう大丈夫。八雲さんにも謝られたし、なにより新くんに上書きしてもらったから…」
って。私なに言ってんのー!
自分で言ってて顔が熱くなってくる。
すると突然新くんの顔が近くなり、軽く唇が重なった。
「これからもっと上書きしてくから…大河のキスなんか忘れるくらい」
「…うん」