いつも側で君を感じるから。


家に着き、自分のベッドにバタンと横たわった瞬間、電話が鳴る。

画面に表示されたのはみなみの名前だった。

そういえば、あの後会わなかったな。

「はい」

『新?ごめん、寝てた?』

「いや、さっき帰ってきたとこだから」

『そっか。怪我…大丈夫?』

「ああ、大した怪我じゃねーし」

『びっくりしちゃった、急に八雲さんのところに走っていくから』

「あー、だよな…」

『それだけ、りりのこと思ってるからだよね…?』

「うん…」

『そっか、うん。納得した。新の気持ち、ハッキリわかったよ』

「…ごめん、みなみ」

『わかってるから。もう…謝んないで?私が惨めになるでしょ!』

明るい声で笑うみなみ。

俺はまたお前を傷つけてしまうんだな。

「みなみ。こんな俺の事を好きになってくれて、感謝してる」

< 237 / 274 >

この作品をシェア

pagetop