いつも側で君を感じるから。
「え…?」
「俺、大事な女も守れねーような、情けない男になりたくねーんだよ」
「な、情けない男でもいい!私も新くんが大事で傷ついてほしくないんだよ!?」
「あのさ…今まで自分がどうなろうと、どうでも良かった。でもりりと出会って初めて自分を大事にしたいと思った。俺が死んだら誰が守んだよって。誰にも守らせたくねーし。りりの事はこれからもずっと俺が守っていきたい。だから、無理は絶対しねーって約束する」
りりが黙り込む。
「信じて待っていてくれる?」
何も言わず俺の胸に飛び込み、ぎゅっと抱きしめてきた。
「絶対…無事に帰ってきて」
「うん。わかった」
小さな子供のように、俺にしがみついて離れない。
やば…すげぇ可愛いな。
りりのことが愛おしくてしょうがない。
「りり?」
静かに呼ぶと、りりが泣きそうな顔で上を見上げる。
俺はその小さな顔を両手で包み込み、優しくキスを落とした。