いつも側で君を感じるから。


悔しそうに俺を上から睨み付ける。

「俺は負けねえよ、守るもんがあるから」

「それって…あのリリカって女か…」

「気安く呼ぶんじゃねーよ」

「ふっ…てめーもあの女のことになると…余裕ねぇ顔するもんな、それが…おもしれーんだけどよ」

黙って殴られてりゃいい気になりやがって…。

息を切らしながらもほくそ笑んでいる四宮の体を、ぐいっと持ち上げ起き上る。

「俺らが勝ったら、今後一切梨々花に話しかけんな」

「…勝ったら…か。じゃあ…俺らが勝った時はあの女をもらう」

「ぁあ?」

「その事は…本人にも話してあるし」

「りりに?」

そんな話一度も聞いてねえ、いつの間に四宮と…。

「その表情いいねぇ、やっぱあの女使えんな」

ぐっと四宮の胸倉を掴み、地面にたたきつけた。

「ふざけんじゃねえ、アイツはクソみてーなてめぇになんか、死んでもやんねぇよ!」

一発殴ると四宮の前歯が吹っ飛んで行った。
< 249 / 274 >

この作品をシェア

pagetop