いつも側で君を感じるから。
「え……あの、私……」
「大量に花火買ってあんだよねぇ~」
呂律が回ってない…お酒飲んでるのかな……。
「いいです、友達の所に行かなきゃ……」
「友達ぃ?じゃ、俺と友達なろーよぉ!今日ずっと見てたけどさー、あんた可愛いよねぇ」
男は私の方へと少しずつ近づいてくる。
なんか臭いし嫌だ、怖いっ……。
「涼二、シンナーやってんのか?」
その声に驚き横を見ると、そこには総長の八雲さんと新くんがいた。
新くんは私の腕を掴み、自分の方へと引っ張った。
「新くんっ……」
「なんで一人?」
少し強い口調で言われてしまった。
なんか、怒ってる……?
私に声をかけた男は後ずさりしながら「や、八雲さん、あの……」と、気まずそうにしている。
八雲さんは容赦なく男に近づいて行った。
「お前、俺が知らねぇとでも思ってんのか?」
「す……すいませ……」
「そーいうのやるヤツ、うちにはいらねぇから」