いつも側で君を感じるから。
「もう単独行動すんなよ」
「うん」と頷くと、頭をワシワシとかき乱され、ドキッとした。
また頭触られた…。
「光喜たちんとこ行くか」
「あ……でも私、そろそろ帰んなきゃ」
「帰んの?」
「実はさっきお母さんから電話きて……。こっそり家抜け出してきたんだけどバレちゃって。すごい怒ってたんだ」
「マジか。てかこの前も夜遅かったけどバレなかったん?」
「この前は大丈夫だったの。だから今回もイケると思ったんだけどな。うちね、お母さんが厳しくて口うるさいんだ……いちいち干渉してくるし」
「そっか、父親は?」
「お父さんは仕事でずっと大阪にいるんだ。月1くらいで帰ってこれるんだけど、会ったときは超甘いかも。お土産とか大量に買ってくるんだよ?私もう中学生なのにでっかいぬいぐるみとかさぁ……」
新くんに家族の話をするのはなんだか恥ずかしい。
でも、横で新くんがニコニコしながら聞いてくれているのが嬉しくて、どんどん話ちゃう。