いつも側で君を感じるから。
「八雲さん!気配感じなかったっすよ!」
陽太くんも振り返って驚いていた。
「わりぃ、2人とも全然気づかねーから驚かせようと思って」
総長なのに、こういうお茶目な一面もあるんだ……。
特攻服を着ていない八雲さんはなんだか新鮮だった。
スラッとした体形にブラックでまとめた大人っぽいコーデ。二歳差だけど、大人の男って感じがする。
新くんとはまた違うイケメンだよね。
ふいに、新くんの腕を思い出してドキっとした。
自転車をこいでいた時…かっこよかったな。
「今日このメンツ?少ねーな」
「そうなんすよ、みんな来れなくて…でも新は来るはずなんすけどね~」
「遅刻するやつは待たなくていいでしょ、いこ!」
八雲さんが私と陽太くんの背中を押す。
「で、でもっ」
私が振り返ると八雲さんがにこっと笑った。
「あとで合流すりゃあいいし。ね?」
八雲さんと距離が近くなり、思わず顔を背けてしまった。
八雲さんも相当な美形だな……。
この前2人が並んでいて思ったけど、2人はジャニーズに入れるくらいのレベルだと思う。