いつも側で君を感じるから。
カラオケの受付を済ませたところで新くんが店に入ってきた。
えっ…。
私は目を疑った。
俯いていたけどわかる。新くんの目や頬が腫れている。
隣にいた八雲さんがそれを見て、「おいおい、派手にやったなー」と笑っていた。
ど、どうしたんだろう…喧嘩…!?
心臓がバクバク鳴って、手も震える。
陽太くんがすぐに新くんの元へと駆け寄って行った。
私も行きたいのに、足が動かない。
すると、八雲さんが私の肩を抱き、耳元で呟いた。
「あーいうの初めて見る?」
頷くので精いっぱいの私。
「そうなんだ。こんなのあいつにとって日常茶飯事だから。慣れなきゃね」
日常茶飯事…?慣れなきゃいけない…?
「新ぁー今日は誰とやらかした?」
私から離れた八雲さんが、新くんの所へ行く。
3人とも、どうして普通に笑っているの!?
私と目が合った新くんが笑いながらこっちに向かってくる。