いつも側で君を感じるから。
どうしよう、手が震えているのバレちゃう。
手をぎゅっと握りしめ、なんとか自分の気持ちを落ち着かせた。
「遅れてわりぃな。てか女子はりりだけ?」
「う、うん……」
近くで見ると本当痛々しい…。
平気そうに笑ってるけど、絶対痛いよね。
青アザなんて、新くんの顔に似合わない。
「あ、これ?ビックリした?」
そう言って自分の顔を指さす。
「うん。どうしたの…?喧嘩したの?」
「ちょっとだけね」
ちょっとのレベルじゃないような。
「あ、冷やさなきゃっ……」
確かハンカチ持ってたはず。
バッグの中を漁り、ハンカチを取り出した。
「別に大丈夫だから。……んな顔すんなよ」
私の右頬をぷにっと伸ばす。
どんな人たちと喧嘩したんだろう、笑っているけど本当に平気なんだろうか。
こんなのが日常茶飯事なんて、ありえない。
心配だよ…。