いつも側で君を感じるから。


部屋に入るとソファがコの字型に置かれていて、なぜか私の隣に八雲さんが座り、向かい側に新くんと陽太くんが座った。

新くんの隣に座りたかったなー……なんて。

隣が八雲さんっていうのも緊張するし。

陽太くんと楽しそうに喋っているところをこっそり見ているしかなかった。

それにしても痛そうな頬っぺた。

手当てしなくて本当に大丈夫なのかな……。

「りーちゃんてさ、新のこと好きなの?」

突然八雲さんが私にしか聞こえないくらいの小声で言った。

「え!?」

新くんは陽太くんと2人で爆笑していたし、多分聞こえてはいないと思うけど、こんなに近くにいるのにそういうこと言うなんて!

「アハハ、ごめんね?でもすげー見てるから」

前から思ってたけど、八雲さんって思ってること何でもズバズバ言っちゃう人なのかな……。

ある意味羨ましいけど。

「と、友達としては好きですよ?」

毅然とした態度で言ってみたけど、バレバレ?

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