いつも側で君を感じるから。
八雲さんの力が強かったのか、男はしぶしぶ手をひっこめた。
周りの通行人が、何事かと足を止める。
私と陽太くんはその様子をハラハラしながら見守っていた。
「こんなとこでやっても面倒なことになるだけ。今度人数揃えてこいよ、受けて立つから」
「なめやがって…後悔してもしらねーぞ」
「はいはい。ひとまずバイバーイ」
睨んでいる3人組に手を振り、私達の元へやってきた。
余裕の表情を見ると、さすが総長だなって感じはするけど…。
「待たせてごめんね」
「八雲さんっ、あいつらなんなんすか!?」
陽太くんが不安そうに聞くと、八雲さんはニヤリと口角を上げた。
「あの3人、KINGっつーチームの奴らで……」
「キングゥ!?そいつらに捕まると100パー半殺しにされるっていう噂があるっ!?」
「まぁ、そういう噂もあったな」
「大丈夫なんすか!?」