いつも側で君を感じるから。


その後陽太くんと別れ、八雲さんのバイクに乗せられることになった。


暴走族だけど、そんなに派手に改造してるようなバイクではなくて。


でも後ろ座席はちゃんとあって、ゆったり座れるようになっている。

「乗ってイイよ?」

「はい……」

「どした?変なとこ連れて行かれると思ってんの?」

「いえ!そうじゃないですっ……」


男の人のバイクに乗るのは初めて。

最初は新くんのバイクが良かったなって……勝手に憧れ抱いていたけど。

彼女でもないのに図々しいよね。

今新くんはみなみさんといるのかな……。

また胸の中がもやっとしてしまう。

私はバイクの後ろ座席にまたがった。

「振り落とされないようにね」

八雲さんが私の手を自分の腰に置いた。

ふと、新くんと自転車を二人乗りしたことを思い出す。

あの時…楽しかったな……。

< 84 / 274 >

この作品をシェア

pagetop