みさき

「お母さんに連絡しなくちゃ!」

お姉ちゃんは思い出したように言って、
携帯を取り出し電話をかけ始めた。

「あ、あ母さん?受かったよ!」

お姉ちゃんがお母さんと話している最中、
私はさっきの男の人がいないか
隣をみたけど、もうその姿はなかった。


『どっか行っちゃったか。。。。』


お姉ちゃんは、話が終わったみたいで、
携帯をカバンにしまう。

「みさき。今日はお寿司だって!やったね!お姉ちゃんに感謝するんだぞ」

「わかってるって。」

「あれ?顔赤いけど大丈夫?風邪でもひいた?」

「だ、だ、大丈夫!!何でもない!!」

「そう?ならいいけど。じゃぁ帰ろっか」

「うん」

帰る途中もずっとさっきの男の人の事が頭から離れない。

お姉ちゃんとの会話も適当になっていた。

名前は何て言うんだろう?

近所なのかな?

来年はって言ってたから同じ学年なのかな?

同じ市内の学校だったらすれ違った事あるかも。

でも・・・・

『みさき』って呼んでた女性、彼女だよね・・・

私も同じ『みさき』なのに・・・

なんだろう・・・胸が苦しい




家に帰る途中、お姉ちゃんが通っていた塾に挨拶しに行きたいと言うので、
寄り道をした。

帰り道にある塾だし別にいいよ。
とこたえた。


塾があるビルにお姉ちゃんは入って行き、私は隣のコンビニで新作のお菓子を見ていた。


教えてもらっていた先生は今日はいないらしく、すぐ出てきた。


新作のチョコのお菓子を買って、家に向かった。





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