あなただけ。
タイトル未編集
「よし!」
鏡の前で自分に気合いを入れ、部屋を出る。
「お母さん、いってくるね。」
お母さんの眠っている仏壇に毎朝手を合わせるのが私の日課。
「あっ、やばい!遅刻する!お父さーん!いってきまーす!」
「お〜、きーつけてな〜」
私の名前は佐々木るう。この春高校に入学するぴかぴかの高校一年生。
「あっ!るうやっときたー!もう、おっそい!」
「ごめんりえ〜寝坊した〜」
この子はわたしの大親友の木下 理絵(きのした りえ)。わたしと違ってしっかりしてるお姉さんキャラ。いっつも頼ってばかりなんだ。
今日は入学式。
新品の制服に新しい通学路。高校生活が楽しみで仕方なかった私はすごくうきうきしてる。
「あ〜、これから楽しみだなぁ〜!高校生なったらやりたい事いっぱいあり過ぎて困る!!!」
「まったくあんたはまたそんなこと言って。くれぐれもおじさん心配させるようなことしないようにね。」
「わかってるよ〜。」
いつもの会話をしながら学校へと入っていく。