あなただけ。
タイトル未編集



「よし!」

鏡の前で自分に気合いを入れ、部屋を出る。

「お母さん、いってくるね。」

お母さんの眠っている仏壇に毎朝手を合わせるのが私の日課。

「あっ、やばい!遅刻する!お父さーん!いってきまーす!」

「お〜、きーつけてな〜」


私の名前は佐々木るう。この春高校に入学するぴかぴかの高校一年生。



「あっ!るうやっときたー!もう、おっそい!」


「ごめんりえ〜寝坊した〜」


この子はわたしの大親友の木下 理絵(きのした りえ)。わたしと違ってしっかりしてるお姉さんキャラ。いっつも頼ってばかりなんだ。



今日は入学式。


新品の制服に新しい通学路。高校生活が楽しみで仕方なかった私はすごくうきうきしてる。



「あ〜、これから楽しみだなぁ〜!高校生なったらやりたい事いっぱいあり過ぎて困る!!!」


「まったくあんたはまたそんなこと言って。くれぐれもおじさん心配させるようなことしないようにね。」


「わかってるよ〜。」


いつもの会話をしながら学校へと入っていく。




< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop