ごめんね、気付けなくて。
その言葉を聞いてから、心臓の音が加速した。
え、まって、なんで、告白?もう?
とかなんか、勢いでつい言ってしまった気もする。
それほど取り乱した。どうして?
自問自答を繰り返す。
じーっと考えてみれば、鈍感でもない私は案外直ぐに気がついた。
―――あ、好きなんだ。
恋愛というモノは、つくづく人を混乱させるものだな。
それからと言うもの、律がある誰かを見つめる瞳が怖くて仕方なくなってしまった。