ごめんね、気付けなくて。
恋ってめんどくさい。
結局、男女の友情なんて存在しないのだろうか。
私は信じてたのになあ、
なんだか裏切られた気分だ。
まあ、そんな気持ちよりも、嫉妬の方が大きいんだけれど。
でも―――
「相手、誰なの?」
これだ。
この男は、決して相手を教えてくれないのだ。
「だからー、そんなん言う必要ねーって」
そんなだるそうな毎度の返事に、本当に相手のことが好きなのかと思ってしまうくらい。