◇◆お姫様のティアラ◆◇





「何逃げてんだよ?」




「別に逃げたわけでは…………。」




「あるだろ?
あれが逃げないでどれが逃げるなんだよ?」




「ど………どれと言われても………………。」








下を向いて意地でもたーちと視線を合わさない。





「なーにした向いてんだよ!」




!?



うっわ…………。


ドアップ度迫力…。




私は恥ずかしくなって目をつむった。

















ちゅっ。




一瞬で離れた唇。



今回はしっかりと唇と唇が重なった。




「なっ!……ん。」






また重なる唇。



目と唇をギュッと閉じた。










何度も重なる唇。




息が………。




プハッ



「んむっ………。」




息継ぎを待っていたかのように舌を入れてきた。



「ちゅ………ん……はぁ。ふあ……」



ヤバイよ……。



クラクラする、




立って………られないよ…………!



ズルズルとしゃがむ私の唇を追いかけるようにたーちもしゃがむ。




「…ふぁ……た……ち…ンっ……クチュ」




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