ばいばい、津崎。
「……付き合わないよ。哲平は友達だし」
大切だけど、恋愛関係にはなれない。それは未来でも揺るぐことはなかった。
「なんで?お似合いじゃん、お前たち」
なんだか津崎がものすごく引っ掛かる言い方をしてくるのは気のせい……?
お似合いとか、津崎にそんなこと言われたくない。私を逆撫でさせるように、わざと煽るようなこと言うなんて、だいぶ意地悪だと思う。
「……私の気持ち、知ってるくせに」
知ってるのに哲平と付き合えばいいなんて、悲しいを通りこしてムカついてくる。
「っていうかさ、私と哲平の話を聞いてから、なんでずっと不機嫌だったの?」
自惚れてるって笑われるかもしれない。それでも興味がないふりをして、明らかに哲平と私の仲を気にしているような素振りをするなんて、津崎が一番ズルい。
「べつに不機嫌なのはいつものことだ。まさか俺がヤキモチでも妬いてるって思ってんの?」
少し期待をしていたせいで、カーッと顔が熱くなる。
「お前が誰と付き合おうが俺には関係ねーよ」
ドクンと、切ない鼓動とともにプツリと私の中でなにかが切れた。
「……バカッ!!」
私は強い瞳で津崎を睨む。