ばいばい、津崎。
4: 青白磁―Seihakuji
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週明けの月曜日。暑さで目が覚めたくらい朝から溶けるような気温だった。
学校に着くと教室は女子の更衣室になっていて男子の姿はない。黒板には【8時50分までにグラウンドに集合。時間厳守!】と担任の字で大きく書かれていた。
今日はマラソン大会の日。
雨ならいいなと願ったけれど、太陽はさんさんとみんなの気力と体力を奪うほど働いている。
「皐月、おはよう」
登校してきた美貴は髪の毛が邪魔にならないようにポニーテール姿だった。
私も髪を結おうと思ったけど肩にかかるかかからないかぐらいの中途半端な長さで美樹のように高い位置では結べない。
それでも走ってる最中に気が散るぐらいならと、簡単にひとつ結びをした。
指定の体操着は丸首の白いTシャツに黒地の膝までの短パン。そして運動靴は各自用意するようにプリントに書かれていたので、私は白い三本ラインが入った普段でも履いている黒い靴を用意した。
「皐月、一緒に走ってくれる?私けっこう遅いけど」
「うん。大丈夫だよ。ゆっくり走ろう」
私と美貴は着替え終わったあと、集合場所であるグラウンドへと向かった。