この夢がさめても、君のことが好きで、好きで。
 


「……今日も一日、がんばろう」


電車を降りた瞬間、今日も視界いっぱいに青い海が広がって……まぶしさに、そっと目を細めた私は、学校までの道のりをおだやかな気持ちで歩いた。



 * * *



「──七海(ななみ)! 来週から始まる課外活動、なににする!?」


朝、教室に着くなり声をかけてきた彼女、稲村サキの声に顔を上げると今日も可愛らしい笑顔が私のことを迎えてくれた。

高い位置で結われた長い髪は彼女が歩くたびにサラサラと揺れている。

癖っ毛をどうにか肩下まで伸ばしてごまかしている私からすると、その女の子らしい髪質がうらやましい。

 
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