嘘の朝
「えー憧子来ないの?」
「今日は朝までオールの約束じゃん」
「そーだよぉ」
お前らみたいなのと一緒にいるより
1人でいた方が楽なんだよ。
「うん。店長がどうしてもって」
「んだよ〜じゃあまた来週ね」
「んー。じゃ」
同じ年に産まれて
成長する過程も年月は一緒なはずなのに
頭の作りが違うんだ。
乾いた落ち葉を踏めば
痛いとも言わずにただそこに居る
自転車に乗って風を切れば
壁のように行く手を塞ぐ訳でもなく
進む方へただ流れていく
何も言わなくとも
彼らは邪魔な存在を
何事も無かったかの様に
受け流しているんだ
私もそうなりたい
そうなりたかった。