いじめ ―きっかけは―
だって、愛美が翼のこと、好きなんだもん。
私たち2人が一緒の教科書覗き合ってたら
愛美、不愉快でしょ?



まぁ、この場合は私全然悪くないから
愛美も理解してくれると思うけど…。



と思ったら、翼がノートを
私の机に寄せてきた。



(何でお前暗い?)



翼のノートの端に書いてある。
私はチラッと見て溜息を漏らした。



(言えません。)



もう、翼、私に関わらないで。
だって愛美がこっち見てる…。
視線を感じる…冷たい視線───…。



(なんだし、それ。
当たってたら正直に言えよ。
石邨 愛美って
俺のこと好き?)



…汚い字だなぁ、なんて思ってたら
良い方法を思いついた。



(That is right.
However, you must not say anything about it!)



それは合ってます。
しかし、あなたはその事に関して何も言ってはいけません。



…って感じかな?
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