いじめ ―きっかけは―

私は下の階に降りて、
両親と挨拶を交わした。



「おはよう。」



そしてお母さんが
作ってくれた朝ごはんを食べ終わった。



「行ってきます！」



と元気に言って
家を出た。



小学校の時は登校班ってのがあったから
登校班がない中学生になったんだ…って
実感できるから嬉しい。



私は途中で大きな犬に
わんわん吠えられたけど、
無事、迷わず学校に着き、
ひとつ大きく深呼吸した。



お母さんは入学式に
あとから来るらしくて。



教室は1-Aだった。



何とかそこに行ったら
私と同じように緊張している顔の子が
何人もいた。



友達作りたい…
知ってる人は数人しかいないから、
この少し控えめな性格も変えられるかもしれない。



ぼんやりとそんな事を思っていると
黒板の前に人が群がっている事に
気付いた。