いじめ ―きっかけは―
「えっ?」



愛美が驚いたように顔をあげた。



「酷い…そんな事までしなくても
 いいんじゃないの…。」



「えっ…ちがっ…。」



慌てて否定する愛美を見て、
怒りが沸々を湧き上がってきたのが
わかった。



「何が違うよ?!
 もしあたしが死んでも
 お葬式に来ないで!」



愛美を思いっきり睨んで
走って教室に向かった。



言いすぎたかもしれないけど…
でも…やっぱり許せないよっ───



「えっ…柚花!」



いつの間に、柚花が私の腕を掴んでいた。



「廊下来て。」



「あ、うん…。」


またまた廊下に出た。


「美海、大丈夫?
 愛美に暴力されなかった?
 それより、何言われた?」
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