いじめ ―きっかけは―
これで…もし、
その人が、柚花はいじめなんかしてない
って言ってくれれば…


そう、心の隅で願っていた。


柚花を疑いたくない…。


もちろん、愛美も疑いたくないけど…。


どうすればいいのかなんて分からないの…。


「あーそれがねぇ、
 いないのよ。」


「いない?」


私たちの学校は、公立だから、
同じ小学校の人が1人だけってのは
珍しいんじゃ…。


私と同じ人だって、10数人いるもん。


私たちの学校は、主に3つの小学校から
来るらしい。


私の小学校からは少ないらしいけど…。


「そうなの。
 愛美と柚花の家、ここから
 遠いんだって。」


…あぁ、道理で。
< 58 / 83 >

この作品をシェア

pagetop