いじめ ―きっかけは―
「水は大切にしなくちゃ。
 知ってる?
 人間の体の60%は水なんだよ。
 あんた達、水に感謝しないとね。
 それに、水不足の国もあるんだから
 いつかあんた達恨まれるよね。」


と私は軽く流した。
名前も知らないクラスメイトの女子に
知識見せびらかしてんじゃねぇ!
って怒鳴られたけど
私は動じなかった。全然辛くない。


逆に全てが楽しかった。
上辺だけの女同士の友情より、
男同士の何でも言いあえてる固い
素直な友情の方が気持ちよかった。


あんた達って
いじめることしか出来ない。

笑えちゃう。

そう言ってあげたいけど。

ますますいじめられるだけかもしれない。

やっぱり
あんた達って馬鹿。

私は誰にも助けを求めない。
そんなの…全然気にしない。

でも、

人が泣いてても

助けを求められてても

気にもとめなくなる
冷たい人間にさせたのは
あんた達なんだから責任とってよ───


そう、実際、私は泣いてる女の子が
道端にしゃがみ込んでようが
どうでもよかった。


腰の曲がったおばあちゃんを見ても
私は気にしなかったんだ。


いじめは学校内でのこと。
私はそのたびに嫌味を言って
無視していた。
< 73 / 83 >

この作品をシェア

pagetop