【エッセイ】『蝶眠bike噺(ばなし)』
5 男は黙ってホムセン箱

荷台はなんとかなった。

で。

問題は箱ですよ…。

GIVI?

そげなブランドもん、セレブの使う箱じゃ!

カブってあのヤボったさが売りなんだからさ、ホムセン箱でないと様にならんでしょーよ。

男は黙ってホムセン箱。

で、何種類か使ってみての結論…。

カブの、とりわけ新聞配達用のキャリアにピッタリなサイズは、アイリス箱ことHDBOX600Dというやつ。

バイク便やロングツーリングではお馴染みなものです。

最初理論値で見たら「ハマらんかもしらんな」ってビクビクしてましたが…

いざつけてみると。

まさかのドンピシャリ!

あつらえたんじゃないかってぐらいピッタリ過ぎて、取り付けのボルト穴を決めるための採寸をしながら、思わず笑ってしまいましたね。

まぁ完全に挙動不審ですわ。

でもついたときの達成感たるや、まるで運命の彼女に出会ったような雰囲気で、これなら早く引き合わせてやるべきやった…

なんか引き合わせるときの心境としては、出雲の神様が縁結びの帳面を繰り開く気分って、こんなんなんやろなーって。

これでピタリと合ったら、なんだかある種の感動をおぼえまして。

案ずるより産むが易しとは言うたもんですね。



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