最初で最後の千歳くん。~君と1000回のキス
あぁ、本当にごめんなさい…

私なんかに声をかけなきゃいけない程だったんですよね…。

もうこれ以上、クラスメイトの邪魔をして生きていけません…

後からひっそりと入ります…


さっき一瞬見えたのは綺麗な顔立ちの男の子。

私とは正反対の眩しい人種に違いない。

ちゃんと謝りたいけど、顔を上げる勇気は、教室のドアを開けるのよりも100倍くらい必要そうで。


黙って後ずさりすると。


ガシッ


「…え…」

腕を掴まれてる感触。

「入らないの?」


反射的に上げた顔が、今度こそ彼をしっかりと捕えた。

やっぱり綺麗な…

でも何か…



「どっち?」

「あ、えっと…私は違うくて…」

「ふぅん…まぁいいけど。」
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