最初で最後の千歳くん。~君と1000回のキス

『ジメ子』、高校デビューします。

「中学どこだったのー?」

「あ、電車同じ!」

「部活もう決めてる?」


私の席は窓側の一番後ろ。

教室全体をほどよく見渡せる。


そして実感する。

…やっぱり私は馴染めないな…


「きゃー!!」

な、なに!?

教室の真ん中ら辺が一際賑やかになった。


「千歳くんと同じクラスだなんて嬉しい!」

「私も私も~」

女子達がはしゃいでる。

その中心にいるのは…さっきの男の子だ


あぁ、やっぱりね。

綺麗な顔だもん。

そりゃモテるよね…。

さっきは私が機嫌を悪くしちゃったみたいだけど。


きっと元気ハツラツ。

よく喋る。

よく動く。

よく笑う。

まさしく、クラスの人気者という称号がピッタリ。

そんな感じ。


そう、私を『ジメ子』と命名した小学生の時の男の子みたいに…
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