最初で最後の千歳くん。~君と1000回のキス
__2つ目は…



「く…く…」

みっちゃんが隣で、えっとこれは笑ってるのかな、呻いてるのかな?

「あった!」

「え、何が?」

「国枝蜜!私1年A組だって!」


掲示板を指差して言う。

あ、そっか。

クラス…。

「桃胡の名前はA組にはないね…」

「え、嘘…」


吉富桃胡。

私の名前は出席番号の後ろの方になる事が多いから、比較的探しやすい。

「ほんとだ、私、A組じゃない…」

憂鬱な原因が1つ増えちゃいました…。


「えっとぉ、吉富…吉富」

俯いてる私の代わりに、みっちゃんが探してくれてる。

あぁ、私、相変わらずダメだなぁ…。


「桃胡…桃胡?もーもーこ!」

「えっ、わっ、何!?」

「吉富桃胡、1年E組だって」

みっちゃんがちょっと呆れた顔で言う。
< 7 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop