波乱の恋! 私・荻島美香が彼のハートをゲットするまで
「いきなり、それかよ? 別れろって、どう言う事だ?」

「今までの関係を無かった事にしたいの」

 憮然とした表情になる森山さん。

「キチンとした話し合いもしないで、別れろなんて俺がそれで納得すると思っているの?」

「じゃあ、どうすればイイ?」

 森山さん目を閉じ、右手で眉間を軽く押さえて考えた。

「どこかで会おうぜ」

「どこで?」

「場所や日時はお前の方で決めても構わないからよ」

「分かった。後から折り返し電話するから」

「来る時はよ、お前の同棲相手を連れて来い。絶対にだぞ」

「…」

 プツン…

 電話は切れた。

 憤りを隠せない心境で森山さんも電話を切った。
 すかさず私は訊く。
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