波乱の恋! 私・荻島美香が彼のハートをゲットするまで
「待っていましたわ!」と、大きな機械の片隅から蒼が出て来たじゃない。

 森山さんは言う。

「お前、場所を選べよな? こんな所で話し合いなんて、どう言うつもりだよ?」

「彼の指示ですわ」

「彼の指示? 彼ってお前の浮気相手か?」

「彼がどうしても、此処でって言うから」

「その、浮気相手はどこにいる? 姿見えじゃねえか?」

「もうすぐ来ますわ。私用で遅くなるって言いますから」

 人を時間通りに来させておいて、自分だけは理由を付けて遅く来るとは!
 人を舐めきっていると森山さんは思った。

「本当の事を教えてくれ。お前、本当に堀江照史って言うヤツと同棲しているのか?」

「していますわ」

「腹にはヤツの子供が…」

「…」
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