波乱の恋！ 私・荻島美香が彼のハートをゲットするまで

「私たちも戻ろう」と言って女のコは私の手を引っ張って店の中へと戻った。

　これも私は気付かなかった事だけど、周りの店の作業員たちは全員動かないでいた。
　催眠術に掛けられたかのように硬直状態になっていたのだ。

　女のコがパチンと指を鳴らすと皆、正気に戻った。

　何で外に？　…って言う顔をしてお互いに顔を見合わせる。
　この後は作業員たちは皆、店内へと戻った。

　又同じようにカウンター席に着くと、女のコは冷たいウーロン茶を２人分注文した。
　店員がグラス入りのウーロン茶を持って来ると、私は彼女に勧められて飲み始める。

　店の外で暴れたから暑いし、喉がカラカラになったから程良く喉が潤す事が出来た。
　女のコに話しかけてみる。

「私を助けてくれたんですか？　ケンカに夢中になっていたから、何がどうなったのか…（頭かきながら）よーく分からないけど」