波乱の恋！ 私・荻島美香が彼のハートをゲットするまで

「性格って、そう今すぐには直らないと思うけど？　時間を掛けてジックリとやらないと」

「そうでしょうか？」

「そうよ」

「難しい」

「難しい？」

「理屈では分かっていても、実際に出来るかどうか不安」

　そう、不安なのだ。
　頭で理解するのは簡単かもしれないけど、実際にやってみてどうなるのか分からないのだ。

「焦らないでね。無理に自分を変えようとすれば、余計疲れるだけ。今のままでもイイと私は思っているから、相手の事も考えながら荻島さんらしく頑張るとイイんじゃなーい？」

「私らしく？」

「そう、あなたらしく」

　美月さんのアイドバイスに私は胸の中のモヤモヤが霧のように晴れるのを感じて、スッキリとした気分になった。

　こんな経験は初めてなのだ。

　今まで友達とか先生とか、親からも自分の生き方でアドバイスを受けた事が一度も無かったから尚更である。