この話のタイトルはあなたの名前です。

翌日、教室に入ると僕を中心にみんなが集まってきた。

「大丈夫だった?」
「秋、すげー近かったんだろ?」
「心配したぞ!」
などと口々に話しかけてきた。

どうやら昨夜のニュース報道時に僕がテレビカメラの隅に映り込んでいたらしい。

「大丈夫だよ、ありがとう。」

そう言うとみんなはさまざまな反応をしながら僕から離れていった。

ふぅ、と小さく息を吐くと桜が近づいてきた。
「イケメンの秋があと数メートルで台無しになるところだったね☆」
とウインクをかましてイタズラな笑顔を浮かべていた。


「アホかよ……」
とつぶやき、桜には敵わないなと
赤くなった顔を隠しながら席についた。
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