茜色の記憶
幸せな気持ちで胸がいっぱいになる。
手をつないだのは初めてだったのに、わたしたちはなんの違和感もなく、イルカショーを観覧している間もそのままでいられた。
今までなぜこうしなかったのかと不思議になるほどの自然さだった。
人でごった返す八月のシーパークは蒸し暑かったけれど、凪の手を離す気にはなれなかった。
まるで自分の体の一部のように凪の手を感じながら、わたしたちはシーパークで過ごした。
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