『いじめられ』る人【短篇】
わかってくれる訳なんてない。
事実、絶対的窮地に自分達が陥らなければ、親も先生も所詮は人事とばかりに真面目に取り合ってはくれないから……
いじめなんて、本人とそれ以外の人間との温度差の違いは計り知れないもので、その差は簡単には埋まる訳がない。
ただじっと次の場所へ行くまで我慢するか……
自分という存在を“消して”楽になるか……
“たまたま”誰かが境界線を越え、バトンタッチしてくれるか。