オレンジ〜どうしようもないくらい君が好きなんだ〜
大学に入って俺は
それなりに楽しく過ごした。
彼女がいた時期もあった。
屈託の無い笑顔が
少しだけ涼香に似ていた。
でも、彼女と楽しんでいても
いつも、"これが涼香ならどうなんだろう"
そう考えてしまう自分がいた。
涼香の事が忘れられなかった。
何度も電話をかけようとした。
何度もLINEをしようとした。
でも、涼香は涼香で
新しい人生を歩いてるんだろうな。
"なに過去でくすぶってんの"
ってあいつに笑われるかな。
そう考えるたびに『発信』の文字や
『送信』の文字に触れる手が止まった。