オレンジ〜どうしようもないくらい君が好きなんだ〜
それから俺たちは近くの居酒屋で
4年間の隙間を取り戻すかのように
語ってそして笑いあった。
涼香と話していると本当に
高校生に戻った気分になった。
初めて見る涼香の酔った顔。
とろんとした目もまた可愛い。
気づけば終電の時間はとっくに過ぎていた。
「涼香、終電の時間過ぎたねw」
「うわぁ、ほんとだ。どうしよ笑」
「とりあえずどっか散歩して酔いを醒ますか!」
俺たちの足は、高校から急な坂を登ったところにある
公園に向かっていた。
深夜ってこともあってか人通りは少ない。
街灯に照らされた俺たち2人の影だけが揺れている。
隣から聞こえるぎこちないハイヒールの音。