オレンジ〜どうしようもないくらい君が好きなんだ〜








その夜俺は考えていた。




涼香のことを。


里奈のことを。


さっきのキャンプファイアー。




正直、こんな時に人の棒を

巻き直してる暇なんて無いと思っていた。



壊れた奴が気づいてやればいいって

そう思っていた。


だけどあいつは違った。



「これまで一生懸命練習してきたのに
可哀想だよ!!
できるところまで直してあげよ!!」



あんなに泣きそうな声で俺に訴えた。



あいつは、優しい。

本当に優しい。


そんなあいつと一緒にいると


自然体で居られる

素の自分で居られる



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