オレンジ〜どうしようもないくらい君が好きなんだ〜
ふと、前のテーブルを見ると。
里奈が居た。
短い髪を一つにまとめた里奈。
友達と笑いあって楽しそうな里奈。
いいよね、あんたは。
ざっきーに愛されて。
幸せそうでいいよね。
あんたが、羨ましいよ。
里奈は、私に気付くと
「あ!涼ちゃん!」
と手を振ってきた。
屈託のない笑顔で。
私があんたの彼氏を好きなこと
知りもしないくせに。
2ショット撮ろ!
って言ってきた里奈。
写真の中の私は
笑っていなかった。
笑えていなかった。