ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
そう突っ込みたかったけど、目をキラキラさせながら聞いてくる姉貴を見ていると言えなくなった。



だって姉貴はいつも俺を気にかけてたから。



たまに電話してきたりして、どうしてるか聞いてきたり俺の母さんよりも心配してた。



それはやっぱり高校時代の俺の素行を知ってたからだと思う。



由宇さんの事を引きずってまたバカやるんじゃないかって心配だったんだと思う。





それを思うとこんなに嬉しそうな姉貴にキツいことなんて言えない。




「……彼女とかじゃないけど……その…。

会いたかった人に、やっと会えたんだ……」




姉貴には“心配しなくていいから”って伝わって欲しくて
冷やかされるの覚悟で言った。




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