ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
『殴りたいなんてダメだよ。言葉の暴力って知らずに人を傷つけてたりするんだけどね?それでも自分から手を出しちゃダメ。』





「……わかってるよ。そんな事くらい。でも…じゃあどうすればいい?

胸の中の苦しさなんて誰もわかってくれない。

真剣に相談したってみんな大したことじゃないって笑う。

…結局我慢するしかないんだ。」






初めてだった。





イラついた気持ちを人に話すなんて。



家族にだって言えなかったのに。





どうしてこの人には言いたくなる?









赤の他人だから?






これきり関わらないってわかってるから、聞くだけ聞いて欲しかった?








『…どうすればいいっていったけど、あなたはどうしたいの?

本当に笑い飛ばす人を殴りたい?それですっきりする?それがあなたの願いなの?』







責めるわけでもなく、ひとつひとつの言葉をゆっくりと優しく紡いでくれる。






柔らかい空気に包まれてる様な気がするのは、この人が持つ雰囲気なのかな?






この人の側はとても柔らかくて居心地が良く感じる。





だから、こんな話までしてるのかな?




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